研究
概要
先端物性工学領域(小野研究室)では、ロボット・AI・数理科学を組み合わせ、実験・計測の自動化・自律化に関する研究を行っています。難しい実験操作の自律化や、自律実験を支える数理モデルの構築に取り組むとともに、放射光・中性子などの量子ビーム計測から得られる大規模データのAIを用いた解析や、材料の逆設計のための物理・数理モデルの開発など、マテリアルズインフォマティクス研究を進めています。
研究テーマ
テーマ 1 実験の自動化・自律化
材料科学には、粉体ハンドリング・混練・塗布・乳化など、一般的に使われていながら高度なスキルを要するプロセスが数多くあります。粉体や非ニュートン流体のような非線形で予測困難な対象を安定して扱うには、ロボットの精密制御だけでなく、熟練者が持つ暗黙知(勘・コツ・経験)と物理的な洞察の両方が欠かせません。私たちは、こうした難しい実験操作や複雑なプロセスをロボット化・自律化するとともに、要素技術そのものを基礎的観点から研究し、人間を超える"究極の混合"や"究極の粉砕"を実現する超コンパクト・高速な自律実験システム、そして完全自律計測システムの構築に取り組んでいます。
キーワード
テーマ 2 自律実験・最適化のための数理モデル
良い実験とは何か、どこを測るべきか、実験をいつ止めるべきか。こうした判断は従来、熟練者の経験に頼らざるを得ませんでした。私たちは、過去の知見を事前情報として取り込むベイズ的実験計画や、合理的に測定点を選ぶ最適実験計画、実験を打ち切るタイミングを決める最適停止など、自律実験を支える理論を構築しています。さらに、計測データの自動解析には物理モデルに基づいた仕組みが不可欠であるという考えのもと、最適計測・プロセス制御のための物理・数理モデルの開発を進めています。
キーワード
テーマ 3 データ解析とマテリアルズインフォマティクス
放射光・中性子などの量子ビーム計測から得られる大規模データを、AI・機械学習を用いて解析し、物質空間の地図を描くことで、従来は見ることのできなかった物性を明らかにします。さらに、得られた知見を出発点として、目的の物性を持つ材料を逆算的に探索する逆設計のための物理・数理モデルを開発し、新材料の創出に貢献することを目指しています。
キーワード
関西スタートアップアカデミア・コアリション(KSAC)による、実験の自動化・自律化に関する紹介動画
進行中のプロジェクト
- 物質・材料研究機構 › 磁性・スピントロニクス材料研究拠点 › データ創出・活用型磁性材料研究拠点
- NEDO 国際共同研究
- 民間企業との共同研究多数
終了したプロジェクト
- 科学技術振興機構 › 未来社会創造事業 › マテリアル探索空間拡張プラットフォームの構築
- 内閣府/科学技術振興機構 › ムーンショット型研究開発制度 › 人と融和して知の創造・越境をするAIロボット
- 科研費 › 学術変革領域研究(A) › データ記述科学の創出と諸分野への横断的展開
- 科学技術振興機構 › 未来社会創造事業 › 数理科学を活用したマルチスケール・マルチモーダル構造解析システム
- 文部科学省 › 元素戦略プロジェクト › 元素戦略磁性材料研究拠点 (ESICMM)
- 科学技術振興機構 › 産学共創基礎基盤研究プログラム › 革新的次世代高性能磁石創製の指針構築 ›「磁気構造可視化に基づく保磁力モデルの構築」
- 科学技術振興機構 › 戦略的国際科学技術協力推進事業 › IrMnを代替するホイスラー合金(HARFIR)プロジェクト
- 高効率モーター用磁性材料技術研究組合 (MagHEM)